肩こりがつらいなら姿勢と歩き方を変えるだけで驚くほど楽になる

こんにちは。
ウォーキングの専門家で、歩き方コーチの犬飼奈穂です。
私は、胸を張らず、力も入れず、筋肉を「ゆるめてから歩く」指導をしています。
姿勢や歩き方を見直すだけで、長年悩んできた体の不調がふっと軽くなる瞬間があります。
特に多いご相談が「肩こり」について。
「マッサージに行っても、すぐ戻っちゃうんです…」
「どうして肩こりって治らないんですか？」
「歩き方で肩こりって本当に変わるんですか？」
レッスンの中でも、こういった声を何度も聞いてきました。
実は、肩こりと歩き方には深い関係があるんです。

肩こりの原因が肩そのものではない理由

まず、肩こりがずっと改善しない理由。
それは「肩だけを何とかしようとしているから」なんです。
多くの人が、肩が凝ってきたらマッサージやストレッチをしますよね。
もちろん、それも一時的には気持ちよくなります。
でも、そもそもの原因が別の場所にある場合、いくら肩をもんでも意味がないんです。
たとえば、首の位置や背中の硬さ、骨盤の傾きなど。
実は、肩こりの大元にあるのは「姿勢のバランス」なんです。
特に、猫背気味だったり、頭が前に出た状態で歩いていると、
肩や首にかかる負担はどんどん増えていきます。
そしてその姿勢の癖は…歩き方の中で毎日くり返されてしまっているんです。

歩きながら肩甲骨を動かす意識を持つ

肩こりをラクにしたいなら、歩きながら「肩甲骨をゆるめて動かすこと」がとっても大切です。
といっても、大げさに肩を振って歩くということではありません。
ポイントは、背中の筋肉（特に肩甲骨まわり）をガチガチに固めず、呼吸が通るようにゆるめて歩くこと。

手の平を太ももにそっと沿わせるようなイメージで腕を「後ろ」に自然に振ると、
肩甲骨がふわっと動いてくれます。

受講者の方からもこんな感想がありました。
「歩いているだけなのに、肩があったかくなってきて驚きました」
「いつもなら歩くだけで肩が疲れてたのに、今日は全然ラク！」
歩きながら体が変わっていく感覚、実際に体験してもらうと、
みなさんとっても感動されるんです。

日常で実践できる肩まわりをゆるめる歩き方

では、どんなふうに歩けば肩がゆるんでいくのか。
レッスンでは、まず立ち方を整えるところからスタートします。

「骨で立つ感覚」を思い出してもらうことで、余計な筋肉の力がスーッと抜けていきます。
その状態で歩くと、肩は上がらず、背中が広がり、呼吸も深くなります。

力みのない自然な動きが生まれ、体全体が連動してくれるようになります。
歩くたびに肩甲骨が動くので、血流も改善され、
それだけで「肩こりが軽くなった！」と実感される方が多いんです。

特別なことをしなくても、日常の中の歩く時間が変われば、
肩こりケアが“習慣”になります。

姿勢と歩き方を整えれば肩こりは根本から変わる

歩き方は、毎日の積み重ね。
1日1万歩、猫背で歩けば、1日1万回、肩こりの原因を作っていることになります。
でも逆に、正しく歩けば、1日1万回、肩まわりを整えていることにもなるんです。

歩き方の基本は姿勢です。
どちらか一方だけを頑張るのではなく、セットで見直すことで、
体はどんどん軽く、自由になっていきます。

「歩き方で肩こりが変わるなんて、思ってもみませんでした」
そう話してくれた方が、今ではマッサージいらずになっています。
「肩こりがつらい…」と思ったら、
まずはいつもの歩き方、見直してみませんか？

きっと体が、「ありがとう」って教えてくれるはずです。

PROFILE

犬飼奈穂「しんどい」を「楽しい」に変える歩き方コーチ。愛媛県松山市出身、在住。

大学卒業後、銀行勤務を経てMCとして活動中、10kgダイエットしても細くならなかった下半身が、普段の歩き方を見直したことで細くなりパンツはLLからMにサイズダウン。
肩こりや腰痛などの不調も改善、自己肯定感がUPした体験をもとに、ウォーキング講師として活動をスタート。

全国・オンラインで歩く楽しさを伝えている。10年で延べ7,000人に指導、セミナー開催は1,000回を超える。
モットーは何事にもチャレンジ精神で臨み、前向きにとらえて実行にうつすこと。

2023年1月「背中をゆるめると健康になる」（プレジデント社）出版。
歌うゆずが大好きで、趣味はギター弾き語り。